HDDの冷却性能が高いANTEC Nine HundredにHDDをたくさん積んでみた

Define R4 + HDD8台

現在稼働中の録画ファイルサーバーではPCケースにFractal Design Define R4を使用してきました。このケースは3.5インチシャドウベイが8つもある上鉄板も厚く吸音材等もしっかり使われていて質感もよく、満足度は高いケースでした。

Define R4の欠点

HDDが熱い

しかし欠点もありました。
HDDの冷却性能が大型フロントファンを搭載できる割には冷えないのです。要因の一つとしてはファンに対して標準では横向き搭載になってしまうためだと思います。
これ自体はフロント扉を撤去して通気をよくすることでおおむね対処できました。

HDDを8台搭載した状態
ケースのフロントパネルは取り外して運用

一部のHDDでネジが合わない

ある日、8TBのHDDを増設しようとしたとき問題が発生しました。HDDトレイとHDD底面のネジの位置が合わないのです。どうも一部の大容量HDDで存在しているみたいですが、今回購入したTOSHIBA MN06ACA800にはHDD底面のネジが中間に設けられておらず、DefineR4のHDDトレイでは手前の2か所でしか固定できないようです。

TOSHIBA MN06ACA800の底面
中間にネジ穴がない

kakaku.comの掲示板を参考に付属のゴムワッシャーを使って一応固定はできたものの気持ち的にいまいちしっくりこない日々を過ごしていました。

付属ゴムワッシャーを使用してかろうじて固定できた

ANTEC Nine Hundredがあるじゃないか

そういえば、以前メインPCで使っていたPCケース、NINE HUNDRED(初代)が物置で眠っていることを思い出しました。標準では3.5インチベイは6台分ですがNINE HUNDREDシリーズのHDDケージを追加すれば9台まで冷却性能を犠牲にすることなく搭載できることを思い出しました。

とは言ってももう10年も前のケースです。バラ売り中古品等も常に出品されているわけではないのでここは気長に待つことに。

ANTEC Nine Hundredに引っ越します

しばらく待っていると状態の良いANTEC Nine Hundred用のHDDケージが手に入りましたので早速引っ越し作業をしていきたいと思います。

きれいに掃除した組込み前

ケースファン換装

まずリアの12cmファンは汚れが落ちなかったので新しいものに交換しました。

マザーボード、電源組込み

続いてマザーボード、電源を組み込みます。

搭載するHDD 8台

今回搭載するHDDたち。
メーカーはWD、Seagate、TOSHIBAと様々で、容量はすべて8TBです。

HDDケージにHDDを組込み

NINE HUNDREDのHDDケージに取り付けました。かなり重いです。

PCケースにHDDケージを組込み

HDDケージをPCケースに取り付けます。
HDDをケージに固定するネジが1台あたり4本×8台、そのケージをケースに固定するネジが1基8本×3基。頑丈だとは思いますがなかなか組み立ては面倒です。というより今後HDDを入れ替えるときにDefine R4より手間がかかるのは間違いないです。

仮組込み
完成

SATAケーブル、電源ケーブルなど各種ケーブルを接続。
PT3、SATAポート増設カードを取り付けてケース以外は今までと同じ構成に戻りました。

動作確認

所定の場所に設置してアンテナ線等を接続し電源を入れます。
これだけの引越しをすると無事動作するか心配になりますが特に問題はありませんでした。

所定の場所に設置
すべての5インチベイにLEDが点灯しているのが標準とは異なり目を引きます。

これでHDDに関しては以前より頑丈に固定することができたと思います。またHDDの温度も正確なデータは取っていませんが冷えるようになりました。

ケースの質感はDefine R4のほうがはるかに高いですが、HDDの積載性と冷却性を考えると古いケースながらまだまだ使っていけそうだなと感じました。

最後に安定稼働しているサーバーのパーツ構成を参考に記載しておきます。

CPUIntel Core i3 9100
マザーボードGIGABYTE H370 HD3
メモリーADATA AD4U266638G19-D 8GB x 2
SSDWD Blue SN550 WDS250G2B0C 250GB
HDDSeagate ST8000DM004
Seagate ST8000VN004
TOSHIBA MN06ACA800 x2
WD WD80EAZZ-00BKLB0 x3
電源Cyonic AU-550X
ケースAntec NINE HUNDRED
拡張カードアースソフト PT3 x3
玄人志向 SATA3RI4-PCIE
OSMicrosoft Windows 10 Pro 21H2
サーバーのパーツ構成(2022/5/21)

冷却性能の高さを確認

Nine Hundredに組換え後、最初の夏が過ぎましたのでCrystalDiskInfoの温度ログを見てみます。
Seagate ST8000DM004で2年以上ログが残ってたのでこのデーターを使用してチェックしてみます。

Fractal Design Define R4
ANTEC Nine Hundred

2021年、Define R4にこのHDDを搭載ていた時は、最高で49度を記録していました。
しかし2022年、Nine Hundredでは最高で39度と10度も低く抑えられている結果となりました。

設置環境は両者共通、2階の廊下です。
本当にケースが違うだけでHDDの搭載台数もほぼ同じという条件です。
エアコンがないので夏の昼間は室温35℃を超えていると思います。

Nine Hundredではフロントファンは初期搭載のブルーLEDの輝くファンを3基使っています。
Define R4ではサイズの14cmファンを2基搭載し、さらに空気を吸い込みやすくするためフロントパネルを取り払う改造を行っていましたが、冷却性能はこの程度でした。

総評

ANTEC Nine HundredのHDD冷却性能はかなり高いと感じます。
ケースの質感や作りは10年前なので現代のケースより見劣りしてしまうのは確かです。
しかし近年HDDをたくさん積めるケースは減ってきているので、標準で6台、(純正)ケージを追加で買えば9台のHDDを搭載でき、その冷却性能が高いとなると古くても使う価値があると感じています。

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