TAMRON SP AF 70-200mm F2.8 Di LD [IF] Macro (A001)を購入しました。

SONY DSC

TAMRON SP AF 70-200mm F2.8 Di LD [IF] Macro(Model:A001)は2010年6月ごろ購入したと思いますが今さらながら感想など簡易レビューや購入経緯を書いてみました。

購入経緯

2009年頃より鉄道写真を撮影するようになりもっとシャープな写真が撮りたくなってきました。(主に編成写真を撮影していますがそちらはメインブログのほうに掲載しています)
いままで使用していたのは古いけれど評判のよいMINOLTA AF ZOOM 70-210mm F4でしたが、鉄道撮りで十分な解像度を得るにはこれでもF5.6~F8程度まで絞り込まなければなりませんでした。

他にはMINOLTA 70-210mmがだいぶヘタってきたというのがあります。
ジャンクに近いレベルのものを購入したため前玉コーティングははがれている箇所があるしピントリングやズームリングのフィーリングも少々ヘタリを感じるぐらいになっていました。

また数ヶ月前に古いSIGMA 300mm APO F2.8 ZENという単焦点レンズを安かったので衝動買いし、その写りのシャープさに衝撃を受けたのもよりよいレンズがほしくなってしまった原因でもあります。(古いので逆光には弱かったですが・・・)

純正かサードパーティーか・・・

鉄道写真で使うならもっとも基本的なレンズは70-200mm F2.8のスペックを持ったレンズになると思います。しかしこのクラスのレンズとなるとほいほいと購入できる金額ではありませんのでまずはしっかり情報収集をすることにしました。

純正は安心ですが値段が張ってしまうので早々に候補から除外されました。純正の旧型を中古で購入する手もありますが頻繁に使用するレンズになりそうなのでそれはやめておきました。

サードパーティーのほうも中古を調べていた時期もありますがやはり新品に限るという結論になりました。

SIGMAかTAMRONか・・・

さて、サードパーティーのほうを購入することにしましたがSIGMAとTAMRONの2社があります。

  • SIGMA APO 70-200mm F2.8 II EX DG MACRO HSM (82,000)
  • TAMRON SP AF 70-200mm F/2.8 Di LD [IF] MACRO (Model A001) (67,000)

TAMRONとSIGMAの2社でこのようなレンズが購入候補にあがりました。(カッコ内は2010年6月頃の価格.comの最安値です。SIGMAはこの後OS付きの新型になりました。)

いろいろ調べた結果TAMRONのSP AF 70-200mm F2.8を購入することに決めました。

SIGMAはTAMRONより高かったし過去の傾向からα機での将来的な互換性の面でも若干不安がありました。レンズ本体の造りはSIGMAのほうが値段が高い分よさそうですがTAMRONは安くても写りは一級品というコメントが多かったのでTAMRONに決めました。

購入直後のテスト撮影

まずはMINOLTA AF ZOOM 70-210mm F4とTAMRON SP AF 70-200mm F2.8を比較してみます。
比較用にこの頃よく定点撮影していたEH200牽引の篠ノ井線2086レを使用することにしました。

できるだけ近い時期で似たような天候でもっともピントのあっている2枚を比較用に採用しました。

※リンク先画像は比較用のためリサイズをしていませんのでご注意ください。

DSC04367_SILKY

  • MINOLTA AF ZOOM 70-210mm F4
  • α700
  • 1/500
  • F8
  • 210mm
  • ISO400
  • 2010/6/8
DSC05247

  • TAMRON SP AF 70-200mm F2.8
  • α700
  • 1/500
  • F5.6
  • 200mm
  • ISO200
  • 2010/6/23

いずれもRAWで撮影しSILKYPIX 4.1で現像し露出などを若干調整していますがシャープネスは初期値のままです。

比べてみるとシャープさはTAMRON SP AF 70-200mmの圧勝でした。線も細くスッキリとした写りは事前にチェックした評判どおりです。
MINOLTA AF ZOOM 70-210mmはF5.6はなくF8で撮影していますがF5.6で撮影したところで大きな変化はなくむしろさらに解像度が落ちる可能性がありました。

この後もいろいろ撮影してみましたがTAMRON SP AF 70-200mmはF3.5~F4で撮影しても十分なシャープネスがあり値段を考えるととてもいい写りをします。絞り開放では若干甘い写りになるもののどちらかというとピントあわせがシビアになってしまうのでそういった意味でもよっぽど露出に困らない限りはF3.5~F4以上に絞って撮影しています。

200mm側での絞り開放(F2.8)とF3.5での作例

DSC05413

  • α700
  • 1/500
  • F2.8
  • 200mm
  • ISO800
  • 2010/6/28
DSC05546

  • α700
  • 1/400
  • F3.5
  • 200mm
  • ISO800
  • 2010/7/5

上の例では絞り開放では若干甘い写りですが芯はあるようです。(ピントが若干あまい可能性もありますが・・・)ほぼ同じ条件で撮影した2枚ですがF3.5にすると急にシャープになるようです。なのでこれ以降多少ISO感度を上げてでもF3.5以上で撮影することが多くなりました。
70~120mmぐらいの範囲は絞り開放でももう少しシャープに写ったとおもいますがその条件で撮影した写真が見当たらなかったので比較できませんでした。

鉄道以外の作例

このレンズの魅力はシャープな写りとなめらかなボケ味を両立しているところです。その魅力も紹介しようと思い過去の写真をいろいろ見てみましたがあまりたくさんありませんでした。

DSC02683 SONY DSC DSC00849



ボケ味はこんな感じですがこの作例ではいまいち伝わりにくいかもしれません。また最短撮影距離が全域で0.95mと1mを切っているのでなめらかなボケ味も相まってちょっとしたマクロ撮影などもこなせます。

ただ大口径レンズなのでピントあわせはシビアです。特に開放での撮影はちょっとの誤差でピクセル等倍観賞は厳しくなります。

DSC05192 DSC05191

普段の鉄道写真での作例

普段鉄道の編成写真の撮影では135mm前後をよく使用しています。
露出はマニュアルでSS1/500/F5.6/ISO200をカメラにプリセットして毎回呼び出して微調整しながら撮影しています。ピントは常に置きピンで撮影しています。α700は動体撮影には向きませんしこのレンズもAFが高速ではありません。

SONY DSC

  • 1/500
  • F5.6
  • 200mm
  • ISO200
  • 2011/12/22
DSC05401

  • 1/640
  • F5.6
  • 135mm
  • ISO400
  • 2011/10/24
DSC04801_IDS

  • 1/500
  • F5.6
  • 135mm
  • ISO200
  • 2011/10/3
DSC04766_A

  • 1/320
  • F2.8
  • 140mm
  • ISO2500
  • 2011/9/30

※露出が足りないため現像ソフトで
さらに1EV以上補正しています

DSC04222

  • 1/50
  • F4.5
  • 110mm
  • ISO200
  • 2011/9/9

流し撮りの作例です。

DSC03102

  • 1/400
  • F4
  • 135mm
  • ISO400
  • 2011/8/16
DSC01004

  • 1/800
  • F5.6
  • 90mm
  • ISO200
  • 2011/5/3
DSC08141

  • 1/500
  • F4
  • 135mm
  • ISO250
  • 2010/10/29

普通に撮影したものから高感度や流し撮りをしたものまで8枚作例を用意してみました。絞りはF2.8~5.6、焦点距離は90mm~200mmとできるだけいろいろな条件で撮影したものを集めてみましたがあらためて写りはとてもよいレンズであることを実感しました。

総評

このレンズには手振れ補正や超音波モーターなどハイテクな機能は搭載されていません。特にレンズ内手振れ補正が必要なCanon、Nikonユーザーにはあまり向かないレンズなのかもしれません。

ただボディ内手振れ補正を備えたSONYなどでは写りもシャープでボケ味もなめらかなレンズなのでおすすめです。また値段もこのクラスではかなり安いので買いやすいと思います。

レンズの光学系は最高ですが本体の造りはやはり値段相当といった印象を受けました。AFとMFはピントリングを前後にスライドさせて切り替えますが切り替え時にピントリングに触る必要があるためずれてしまうことがあります。MFでのピントあわせも微調整がしにくいのがちょっと気になりました。

でもこの値段でこの明るさとこの写りが手に入るのはすばらしいと思います。

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