
先日ジャンクで買ったCanon PIXUS iP4500ですがおかげさまで正常に動いています。
さて、そういえばキヤノンのプリンターはメンテナンスモードというサービスマン用のモードがあるようです。以前使用していたPIXUS 950iでも試したことがあったような気がします。このモードでステータスシート(レポート)を印刷すれば総印刷枚数や廃インクタンクの使用量がわかるので本当に状態の良いプリンターだったのかしっかり確認することができるみたいです。
というわけでメンテナンスモード(サービスモード)を試してみることにしました。メンテナンスモードに入る手順はいろいろなサイトに載っていますが一応書いておきます。
ただサービスモードに入る際は”完全自己責任”でお願いします。
内容の解釈もインターネットなどで個人的に調べたものなので参考程度でお願いします。
Canon PIXUS iP4500
メンテナンスモードに入る手順
- プリンターの電源を切ります。(切れていれば手順2から)
- リセットボタンを押し続けながら電源ボタンを押し続けます(約5秒間)
- 電源ボタンは押したままでリセットボタンを離します。
- まだ電源ボタンは押したままでさらにリセットボタンを2回押します。
- ここで電源ボタンを離します。
これで初期動作チェックがありその後スタンバイ状態になります。メンテナンスモードから抜けるには電源を切るように電源ボタンを1回押せば抜けられます。
さてこれでステータスシートの印刷ができるようになりましたがステータスシートには2種類あるようです。
まずはステータスシート1のほうを印刷してみました。
ステータスシート1 印刷手順
- リセットボタンを1回押す。
- 電源ボタンを1回押す。

これで印刷が開始されましたが給紙はカセットにしてあるのですが後トレイからしかできませんでした・・・
ステータスシート1はヘッドの状態を見るためのものなのかノズルチェックパターンのようなものが印刷されましたが印刷枚数など詳細情報は出ませんでした。なのでステータスシート2のほうを続けて印刷してみました。
こちらも手順はほぼ同じです。
ステータスシート2 印刷手順
- リセットボタンを2回押す。
- 電源ボタンを1回押す。

こちらはフロントカセットからの給紙にも対応しているのかカセットから給紙できました。今回の目的が印刷されるのはこちらのステータスシート2のほうです。いろいろ情報が印刷されましたが興味があった項目をピックアップしました。
ステータスシート2 からわかること
使用開始日
ST=2007/12/24-12:05
これは使用を開始した日付らしいのです。こんなに詳細に出るんですね。
電源投入回数
P_ON(S=00132)
電源を入れた回数のようです。
廃インクタンクの使用量
D=008.7
これが廃インクタンクの使用量のようです。単位は%だと思うのですがまだまだ余裕のようです。
印刷総ページ数
TPAGE=00530
総印刷枚数のようです。メンテナンスモードで印刷したものは加算されないようです。
インクカートリッジ&ヘッド 交換回数
CH=001 CT (PBK=002 BK=002 Y=002 M=002 C=002 )
IS (PBK=0 BK=0 Y=0 M=0 C=0 )
CHはプリントヘッドの交換回数でしょうか?初回取付を”1”とカウントしているのかはわかりません。
CTは各インクカートリッジの交換回数のようです。
ISはよくわかりません。
用紙別&給紙口別 印刷枚数
ASF PAGE (ALL=296 PP=00012 HR+MP=00005 PR+SP+GP+GL=00006 PC=00273 EV=00000)
FR PAGE (ALL=234 PP=00225 HR+MP=00000 PR+SP+GP+GL=00000 PC=00009 EV=00000)
ASF PAGEは後トレイから、FR PAGEはフロントカセットからの印刷枚数と用紙の種類のようです。ALLは各給紙口の総印刷枚数なのは大体想像がつきますがその後のPP=などの解読が難しいです。しかしインターネットとはすばらしいもので検索したら出てきました。
某巨大掲示板より引用
PP=普通紙 HR=高品位専用紙 MP=マットフォトペーパー PR=プロフォトペーパー
SP=スーパーフォトペーパー SG=写真用紙絹目調 GP=光沢紙 PC=はがき EV=封筒 OTH=その他
これを見ながら解析するとどうやらきわめて一般的な使い方をされていたプリンターということがわかりました。前面カセットには常に普通紙をセットしたままで、年賀状シーズンに後トレイからはがきを印刷、そしてたまに(試しに?)写真を数枚印刷してみたといった感じです。
両面印刷枚数
BPPAGE (ALL=00002 BPSP=00000 PC=00000 )
1行下にあるBPPAGEですがどうやら両面印刷関係の記録のようです。ためしにフロントカセットから普通紙に1回両面印刷をしたところ
FR PAGE (ALL=235 PP=00226 …)
BPPAGE (ALL=00003 …)
上記のように数値が変化したのでこの解釈であっていると思います。
ディスクレーベル印刷回数
…中略… CDR=00015
これは項目名からしてCD-Rの印刷枚数で間違いないでしょう。前のユーザーはCD-R印刷を行っていないので(トレイ未使用)確実にジャンクで買ってからの印刷枚数です。(実際15枚印刷しています)
あまり使用されていないだろうということで買ってきたこのiP4500ですがどうやらその読みは当たっていたようです。内部がきれいなのでリセットが行われた可能性もなさそうです。
というわけでいろいろ調べてみましたがステータスシートはなかなか面白いですね!
試しに家にある他のCanon製インクジェットプリンタも同様に印刷してみました。
Canon PIXUS 950i
まずはノズル不良で使わなくなっていたCanon PIXUS 950iを引っ張り出して印刷してみました。メンテナンスモードの入り方と印刷手順はiP4500とまったく同じなので手順は割愛します。
メンテナンスモードに入る手順
- プリンターの電源を切ります。(切れていれば手順2から)
- リセットボタンを押し続けながら電源ボタンを押し続けます(約5秒間)
- 電源ボタンは押したままでリセットボタンを離します。
- まだ電源ボタンは押したままでさらにリセットボタンを2回押します。
- ここで電源ボタンを離します。
ステータスシート2 印刷手順
- リセットボタンを2回押す。
- 電源ボタンを1回押す。
ステータスシート1を見てもらうとわかりますがノズルの状態が悪いです。続けてステータスシート2を印刷してみましたがiP4500より情報が少ないようです。
ステータスシート2 からわかること
使用開始日
ST=2003/02/02
使用を開始した日付ですが古い製品のため時刻までは記録が残らないようです。
廃インクタンク使用量
D=016.28%
これが廃インクタンクの使用量のようです。950iでは単位がついていました。16.2%らしいのでまだまだ余裕のようです。
印刷枚数
PAGE=03663 ED (01371 / /00534 /01390) OE (00909 /00311) CD=00197
PAGEは総印刷枚数だと思いますが3663枚とは意外と少なかったです。インクがもったいないということで結構使用を控えていた記憶があります。それはいいとしてその後に続くEDとかOEがよくわかりません。CDはCDR印刷枚数だと思いますが・・・
インクカートリッジ&ヘッド交換回数
CH=00010 CT (C=008 CL=011 K=016 Y=015 ML=016 M=011 )
CTのカッコ内は各インクの交換回数だと思います。
C=シアン CL=フォトシアン K=ブラック Y=イエロー ML=フォトマゼンタ M=マゼンタという意味でしょう。
しかしCH=00010が何を表しているのかよくわかりませんでした。インク関連ということでヘッドの交換回数かもしれません。実際10回ぐらいつけなおしたような気がします。
Canon PIXUS MP800
家にはMP800もあったので自分のプリンターではありませんが勝手に印刷してきました。複合機ということでボタンがたくさんありますが基本はまったく同じでした。
メンテナンスモードに入る手順
- プリンターの電源を切ります。(切れていれば手順2から)
- ストップ/リセットボタンを押し続けながら電源ボタンを押し続けます(約5秒間)
- 電源ボタンは押したままでストップ/リセットボタンを離します。
- まだ電源ボタンは押したままでさらにストップ/リセットボタンを2回押します。
- 電源ボタンを離します。
あとは液晶モニターに”idle”と表示されるまで待ちます。
表示されると下記の手順で同様のステータスシートが印刷できます。
ステータスシート1印刷手順
- ストップ/リセットボタンを1回押す。
- 電源ボタンを1回押す。
ステータスシート2印刷手順
- ストップ/リセットボタンを2回押す。
- 電源ボタンを1回押す。
上記手順で印刷されたものがこちらです。iP4500と似たようなステータスシートが印刷されました。
ステータスシート2 からわかること
使用開始日
ST=2005/12/23-17:00
使用を開始した日付のようです。
廃インクタンク使用量
D=029.5
これが廃インクタンクの使用量です。
単位は他機種同様%だと思うのですが3割使用されていることになっているので、うちのプリンターの中では一番廃インクがたまっているということになります。
インクカートリッジ&ヘッド交換回数
CH=00005 CT (PBK=013 BK=012 Y=012 M=011 C=011) IS (PBK=0 BK=0 Y=0 M=0 C=0 )
同じくCHはよくわからないもののCTは各インクカートリッジの交換回数ということで間違いないと思います。
ISがさっぱりですけど・・・
電源投入回数
P_ON(S=00312)
電源を入れた回数のようです。
印刷総枚数
TPAGE=04063 (TTL=04063 COPY=00072)
総印刷枚数のようです。COPYはコピーした枚数でしょうか。
用紙別印刷枚数
PAGE (ALL=02496 PP=00073 HR+MP=00026 PR+SP+00090 GP=00001 PC=02091 EV=00015)
UCPAGE (ALL=01050 PP=00943 HR+MP=00052 PR+SP+SG=00004 GP=00000 PC=00051 EV=00000)
BPPAGE (ALL=00347 BSSP=00000 PC=00000)
…中略… CDR=00170
iP4500同様各給紙口からの枚数と用紙種類の内訳が出てきました。
PAGEはオートシートフィーダー(後トレイ)からの印刷、
UCPAGE(Under Cassette?)はフロントカセットからの枚数だと思われます。
BPPAGEはiP4500と同じく両面印刷の回数だと思われます。
カッコ内の数値・文字はiP4500と同じように解釈できます。各ALLとCDRの数値を合計するとTPAGEになるのでCDRはCD印刷枚数で間違いないと思います。
某巨大掲示板より引用
PP=普通紙 HR=高品位専用紙 MP=マットフォトペーパー PR=プロフォトペーパー
SP=スーパーフォトペーパー SG=写真用紙絹目調 GP=光沢紙 PC=はがき EV=封筒 OTH=その他
複合機ということでスキャナー部も記録が残っているようです。
スキャナー使用回数
SC=00082
SC-dpi ( 75=00000 150=00000 300=00042 600=00036 1200=00003 2400=00001 4800=00000 )
SCはおそらく総スキャン回数です。
SC-dpiは解像度ごとのスキャン回数なんだと思いますがこんなに細かく記録しているとは驚きでした。
ちなみにSC-dpiを合計するとSCの値になりました。
コメント
URは、プリントヘッド位置調整値です。
なるほど、情報ありがとうございました。
MP600を長く使用していましたが、プリントヘッドPGBKのノズルが詰まり、印刷が不自然となり、中古のプリンヘッドに交換しました。その一方で以前から使用していたヘッドを洗浄し、再度設置してみましたが、相変わらずノズルの詰まりが解消されなかったので、MP600のステータスシートの印刷方法をキャノンのお客様相談センターに照会のところ、ノズルチェックパターン印刷しかないとの事務的な回答でした。気を取り直して再度ネット検索し、やっとのことで、貴殿のコメントにたどり着き、MP600のステータスシートを印刷することができましたST=2009/6/18 D=063.4 TPAGE(TTL17794 COPY03055)。購入は2006年でしたが、STの内容は、購入後一回MP600のカバーが破損し、修理に出した時期と一致していました。キャノンの修理部門でMP600の機器を分解し、チェックした後、新たにSTの開始時期をリセットしたものと思われます。ステータスシートを印刷することができたことで、機器の詳細な内容を知ることができ、貴殿のコメントには感謝しております。ありがとうございました。